日本音響家協会賞
The SEAS Award
日本音響家協会賞は、音響芸術家と音響技術者を対象として創設されたもので、音響の分野において独創的・飛躍的な成果をあげ音響分野の進歩に大きく寄与し、それによって音響家の繁栄に著しく貢献したひとに贈られます。
この賞は、原則として個人を対象とし、毎年贈られます。受賞者には賞牌と賞金を授与します。授賞式は、毎年5月に開催される日本音響家協会全国大会で行います。
2010年受賞者
■犬塚 裕道(いぬづか ひろみち)
演劇や舞踊に精通した多彩な仕事ぶりは邦楽界で定評があり、特に名古屋地区では絶大の信頼を得ています。
そのことは単に技術的なことだけでなく、人間的な素晴しさと仕事に対する哲学によるものです。
また、蓄えた豊富な知識とノウハウを惜しみなく次世代に伝授し、後進の育成と技能伝承にも尽力されており、日本音響家協会賞授賞に値します。●経歴
1959年 愛知県幡豆郡吉良町生れ
1983年 東洋大学卒、大学の劇団で演出、音響、戯曲等を担当。その後、学生演劇、大衆演劇、児童劇、イベント会社などを経験
1986年 若尾綜合舞台入社。塚本 巌氏の下、邦楽の音響に携わり、邦楽の音響家として演奏会、舞台公演、録音、セミナーの講師等を務め、中部地区を中心に邦楽の実演家に絶大な信頼を得る
2001年 文化庁芸術家在外研修員特別派遣員としてニューヨークにて、ブロードウェイミュージカルを研修
2004年 日本音響家協会中部支部主催「邦楽セミナー」の常任講師として第1回から務める。
2007年 ステージヴァンガードを設立し独立、現在に至る。
(1992年より本名は高橋裕道)●主な作品と公演
録音 CD
Emotional AWA 「LA TOUR VIOLETTE」(1994)
Emotional AWA 「MARION CHANTE」 (1995)
Emotional AWA 「DANS UN AQUARIUM」(1995)
Emotional AWA 「Chara.-Comm.→」 (1995)
西川流舞踊CD 「小鍛治」「二人椀久」「連獅子」「紅葉狩」 (1999)
飛騨正絃社CD (2000)
東海かおり 箏曲「雪月花」(2005)
野村祐子 「野村祐子 箏・三絃コンサート」(2008)
Hozan Quartette 「尺八七変化」 (2008)舞台上演用CD
地唄「昔噺」=西川流 鯉女会= (1999)
地唄「おらが春」=西川流 長寿乃会= (2002)
地唄「良寛さんの歌草紙」 (2010)音響プラン/効果音製作/操作
人形劇団むすび座「悟空誕生」 (1988)
人形劇団むすび座「西遊記」 (1991)
人形劇団むすび座「名古屋心中」 (1992)
人形劇団むすび座「石の馬」 (1996)
現代舞踊協会中部支部40周年記念講演(1997)
人形劇団むすび座「悟空誕生」 (2000)
西川流名古屋をどり効果音の製作(2002〜)
三代真史Jazz舞踊団 イタリアツアー (2003)
人形劇団むすび座「西遊記 天竺への道」(2004)
三代真史Jazz舞踊団 ヨーロッパツアー (2004)
人形劇団むすび座 北京公演「悟空誕生」 (2005)
人形劇団むすび座「ジョディと子鹿のフラッグと」(2007)
名古屋市文化振興事業団「オズの魔法使い」(2008)
箏曲正絃社 春の公演 (2008)
伝統芸能シリーズ 第15回「ザ万歳」(2008)
西川流日中文化芸術交流 北京公演 (2008)
豊橋文化振興財団 立体朗読劇「鉄道員」(2008)
名古屋開府四百年によせて「語り継ぐ賑わい」 (2009)
野村祐子 箏・三絃リサイタル〜和洋の融合〜 (2009)1990年以後 西川流、花柳流、藤間流、工藤流、稲垣流、立花流、内田流他 東海地域日本舞踊各流派舞踊会、箏曲、長唄等発表会(舞台監督を含む)、モダンダンス、バレエ公演多数
2009年受賞者
■「栄誉賞」 故若林駿介(わかばやし しゅんすけ)
日本の放送および録音界の先駆者としてステレオ録音の基礎を築き、ひいては音響界全体の範となって後進の育成と音響家の地位確立に尽力された業績を讚え、ここに栄誉賞を贈ります。●功績
コロンビア単科大学大学院卒。アメリカでブルーノ・ワルター晩年の録音に関与しました。帰国後、数々の日本のクラシック録音に従事し、ステレオ録音の基礎を築きました。
また、放送では文化放送時代における旧日本フィルに代表される数多くの放送番組収録をはじめとして、普門館でのカラヤン/ベルリン・フィルの収録など、ステージ音響の分野では70年の大阪万博の鉄鋼館や武道館における世界歌謡祭の音響監督を担当するなど、数々の音楽音響の新分野を開拓。
朝日新聞をはじめ音楽雑誌等で録音評を担当するなど、オーディオ評論家としても活躍。
また東京藝術大学や九州芸術工科大学において、または日本音響家協会初代会長として後進の育成にあたり、後に日本音響家協会名誉会長。2008年7月1日逝去、享年78歳。
2008年受賞者
■青地瑛久(あおち てるひさ)
音響の哲学的見地に基づき、その天性ともいえるセンスの良い効果音創造は、周囲から絶大な評価を受けています。また、簡単な音源による音づくりは的を射ていて、誰にでも分かりやすく、後進の手本になっています。
長年、大阪芸術大学で音響効果マンの芽を育み、多くの若者を輩出してこられました。その熱意と成果は日本音響家協会賞に値します。●経歴
1942年生まれ
1965年4月 讀賣テレビ放送株式会社音楽課の音響効果担当
1979年6月 有限会社サウンドエフエクトを設立
2002年4月 大阪芸術大学芸術学部舞台芸術学科助教授
2006年7月 特定非営利活動法人関西舞台文化懇話会副理事長
現在、大阪芸術大学舞台芸術学科教授、株式会社サウンドエフェクト取締役会長●受賞
1998年12月 日本放送作家協会選定、第8回関西ディレクター大賞特別賞
2005年5月 憲法記念日大阪府知事表彰(受賞区分・文化芸術)●主な参加作品
放送
ドキュメンタリー部門 日本人のルーツ「北方騎馬民族がやってきた」
日本人のルーツ「三味線の系譜」
小磯 良平の世界
丸山ワクチンドラマ部門 祇園物語
ややととさん
木曜ゴールデンドラマ
讀賣テレビ「朝の連続テレビ小説」シリーズ
オカンバラエティー部門 11PM
EX-TV
おもしろサンデー
たかじんのばー
PAPEPO舞台
昭和40年から主に関西の新劇に係わる
大阪新劇団協議会合同公演
京都新劇団協議会合同公演
大阪自立劇団連絡協議会合同公演
他に、プロアマ劇団の公演に音響デザイナーで参加し、現在までに約550本の作品を手がける
また、ライフワークとして上岡龍太郎独演会、ひとり会の音響デザインを担当
2007年受賞者
■増 旭(ます あきら)
演出空間において音響機器の真の能力を発揮させるサウンドシステムチューナは、現在、欠かすことのできない存在となっています。
そのサウンドシステムチューナの重要性を広め、後進の育成に励み、この道を究めた業績、そして利己的な色付けをせずにオペレータの感性の領域に踏み込みむことをしないという、芸術表現への尊重と優しさがある増旭チューニング哲学は、日本音響家協会賞に価いするものであります。●経歴
1975年 サウンドクラフト社入社、PA業務に従事
1986年 SIMシステムによるチューニング開始
1989年 アルテ社発足に参加
1993年 ATL社に移籍。システムデザイン、システムアライン、及び販売促進業務に従事、SIMシステムによるチューニングインストラクター資格取得
2005年 音響家技能認定講座・サウンドシステムチューナコースの開設に協力
●主なデザインおよびチューニングイベント
1983年 杉良太郎ツアー
1983年 五木ひろしツアー
1985〜1992年 松任谷由美コンサート アリーナーツアー
1992年 ドリームカムトゥルー(MirllionKisses )ツアー
1993年 ドリームカムトゥルー(the swiging star )ツアー
1994年 シレラ日本公演
1994年 平安建都1200年、ニッポン音楽の水脈
1994年 年輪ピック香川
1995年 戦後50年を記念する集い
1995〜1996年 由紀さおり・安田祥子カーネギーホールコンサート
1998年 年輪ピック愛知
その他、レミゼラブル、エリザベート、イーストウッドの魔女たち、など多数
●主なチューニング施設
新国立劇場(大、中、小)、中野サンプラザホール、サンパール荒川、京都国際会議場メインホール、大阪厚生年金会館、大阪松竹座、新神戸オリエンタル劇場、中日劇場、博多座、富山県教育文化会館、 広島市民球場、名古屋瑞穂競技場、大阪市立科学館、志摩スペイン村、門司グランシップ、表参道ヒルズ、売布シネマ、立川シネマツー、立川シネマシティー、渋谷シネアミューズ、アテネフランセ 他多数
2006年受賞者
■富山 尚(とみやま ひさし)
主として琉球王家の伝統芸能「組踊」を初めとする沖縄の伝統芸能の場で活躍され、伝統的な芸能まで爆音をもってPAする風潮の今だ色濃い沖縄の地において、ひたすら伝統の音を護るSRをめざし、その自然で心地よい音に仕上げる音響デザインは、人間国宝・照喜名朝一氏を初めとする多くの演奏家から、琉球音楽の音響の第一人者として高く評価されています。この功績に対して日本音響家協会賞を贈ります。
●経歴
1961年沖縄県に生まれる
1982年3月 東京音響専門学院卒業
1982年2月 有限会社サウンド沖縄入社
1986年6月 日本ホールサービス株式会社・音響事業部プロサウンドスタック入社
1994年1月 音響デザイナーとして独立
1998年度第33回沖縄タイムス社芸術選賞奨励賞受賞●主な作品(2000年以降)
2000年
琉球歌劇「泊阿嘉」野外公演 NHK沖縄放送局
G8サミット記念「沖縄芸能団北米公演」国際交流基金 佐藤太華子
「クリムト 愛と死の交錯」柳下規夫&沖縄モダンダンスカンパニー 柳下規夫
オペラ「魔笛」沖縄県立芸術大学 小池哲央
2001年
組踊特別鑑賞会他府県公演 沖縄県、組踊保存会
琉舞創作ロシア公演 ACO沖縄 神崎由布子
琉球KAGEKI 「にたかまんた・泊阿嘉」 ACO沖縄 加藤直
喜劇「めんそうーれ沖縄」県外公演 ACO沖縄 加藤直
「バレエドファンタジア」柳下規夫&沖縄モダンダンスカンパニー 柳下規夫
2002年
組踊特別鑑賞会他府県公演 沖縄県、組踊保存会
「ムリカ星ゆんた」琉舞創作ロシア公演 ACO沖縄 三隅治雄
「桜・おんな三態」柳下規夫&沖縄モダンダンスカンパニー 柳下規夫
喜劇「めんそうーれ沖縄」県外公演 ACO沖縄 加藤直
創作組踊「王女と犬太郎」玉城流扇寿会 幸喜良秀
2003年
組踊特別鑑賞会他府県公演 沖縄県、組踊保存会
南海のムリカ星 ロシア公演 ACO沖縄 三隅治雄
琉球KAGEKI 「きざみ節・泊阿嘉」ACO沖縄 加藤直
「愛傷歌」柳下規夫&沖縄モダンダンスカンパニー 柳下規夫
喜劇「めんそうーれ沖縄」県外公演 ACO沖縄 加藤直
創作組踊「王女と犬太郎」玉城流扇寿会 幸喜良秀
琉球舞踊ブラジル公演 玉城流扇寿会
2004年
組踊特別鑑賞会他府県公演 沖縄県、組踊保存会
創作バレエ「Space & Timt」「The Sea」南条幸子バレエ研究所 南条幸子
「逝春の行方」柳下規夫&沖縄モダンダンスカンパニー 柳下規夫
新組踊「月下之道化」ACO沖縄 加藤直
喜劇「めんそうーれ沖縄」県外公演 ACO沖縄 加藤直
創作組踊「落城物語」玉城流玉扇会 幸喜良秀
2005年
組踊特別鑑賞会他府県公演 沖縄県、組踊保存会
南海のムリカ星 韓国公演 ACO沖縄 三隅治雄
春夏秋冬・・「雛の庭」沖縄モダンダンスカンパニー 柳下規夫
琉球舞踊及び創作組踊「王女と犬太郎」名古屋公演 玉城流扇寿会 幸喜良秀
創作組踊「落城物語」玉城流玉扇会 幸喜良秀
2005年受賞者
■仲村 昭(なかむら あきら)
木材、コーン紙、ドライバにこだわって、スタジオ用小型モニタスピーカの名器・NS10M型を開発し、全世界で業界標準として通用させたことは、スピーカの設計製造分野においても「モノづくりニッポン」を世界に認めさせました。この功績を称え、日本音響家協会賞を贈ります。
●経歴
1947年生まれ 静岡県磐田市出身
1973年 ソフトドームを採用した3WAYスピーカシステム NS670、NS690を開発
1974年 スピーカ用振動板として理想的な素材であるベリリウムを採用した3ウェイスピーカシステムNS1000Mを開発
1977年 ホワイトコーンとブラックキャビネットによる鮮烈なデザインの2ウェイスピーカシステム NS10Mを開発
1982年 世界初、ウーファにカーボンコーン、中高音にベリリウムドームを採用したラウンドバッフルキャビネット3ウェイスピーカシステムNS2000を開発
1987年 スタジオモニタースピーカシステム NS10Mstudioを開発
1997年 PA用スピーカシステム CLUBIV シリーズを開発、USA市場の量販価格帯のトップシェアを獲得し、現在もモデルチェンジしたCLUBVシリーズでトップシェアを維持
1998〜1999年 モニタースピーカシステム MSP5、MSP10を開発
2005年 本格的設備用スピーカ「InstallationSeries」をアメリカNSCAショーにて発表
現在、ヤマハ株式会社PA・DMI事業部商品開発部に所属
2004年受賞者
■豊島 政実(とよしま まさみ)
アビーロード・スタジオに代表されるように、その作品は建築音響・電気音響の設計のみにとどまらず、スタジオ全体の空間の快適性や視覚的環境に優れ、プロデューサやアーチスト、ミクシングエンジニアなど多くの音楽関係者に認められています。国内、海外の著名なレーコーディング・スタジオ、ホールなどの音響設計を多数手がけ、国際的に、音響システムデザイナーとして音楽産業に貢献しました。
●経歴
1939 年生まれ
1964 年:早稲田大学大学院・音響工学専攻・修士課程修了、日本ビクター株式会社に入社
1977 年:日本ビクター株式会社音響技術研究所・音響設計事務所を設立し所長に就任、国内外の著名スタジオ&ホールを多数設計
現在、四日市大学・環境情報学部、メディアコミュニケーション学科教授●主な作品
[海外]アビーロードスタジオ、タウンハウススタジオ、ルーカスフィルム・スコアリングスタジオ、Ramoji Film city サウンドコンプレックス(インド)、オアシススタジオ(北京)、ソウルスタジオ(韓国)、ナンジャンスタジオ(韓国)、レッドヒルカルチャーセンター(モスクワ)[国内]ビクタースタジオ、オンエア麻布スタジオ、ウエストサイドスタジオ
[プライベート]スティング、フィル・コリンズ、エンヤ、ジョージ・マイケル
2003年受賞者
■及川 公生(おいかわ きみお)
レコーディングの世界でジャズのサウンドに対する評価は厳しいものがあります。長年培われてきたサウンドと現在の最新技術をマッチングさせて創造することと、耳の肥えたファンの多い世界であるからです。及川氏は、そのジャズのサウンドの収録・SRに挑戦し続け、マルチトラック録音で後からミックスするのではなく、いきなり完成録音をするダイレクトレコーディング、いわゆる「一発録り」を信念として、演奏者の緊張と集中力によって生まれる生々しいサウンドを素直に作り続けています。その音響哲学は、的を射ていて誰にでも理解でき、後進の指導に大いに役立っています。これまでの著名なミュージシャンのレコーディングの実績と、感性豊かなジャズサウンドの組み立て技巧の確立と、後進への伝承の功績を称えます。
●経歴
1936年生まれ。福岡県出身。
1959年、FM東海(現 東京FM)技術部勤務。スタジオ・送信業務を経て1970年退職。若林駿介氏に師事
1970年3月〜9月万国博・スペースシアターの音響技術を担当し、武満徹、ヤニス・クセナキスの作品に関わる。万国博終了後フリーランスとなり、武道館における世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。カーペンターズ、ミッシェル・ルグラン等のアーティストと関わる。
FM東京のクラシック、ジャズ、雅楽等純邦楽古典の録音・プロデュースを担当
1976年以降、ジャズ録音に専念し、現在に至る。
東京芸術大学講師、洗足学園音楽大学講師、音響技術専門学校講師
スイング・ジャーナル誌、オーディオ評論を執筆●主な作品
◎キース・ジャレット/「ダーク・インターバル」/「エアリアル組曲」
◎マル・ウォルドロン/「マチュリティー」/「クラシックス」
◎デューク・ジョーダン/「ライブ・ライブ・ライブ」
◎バリー・ハリス/「ライブ・アット・DAG」
◎レイ・ブラウン/「ブラック・オルフェ」
◎ベルリン・コンテンポラリー・ジャズ・オーケストラ/「ライブ・イン・ジャパン」
◎藤井郷子オーケストラ/「月は東に日は西に」、日本とニューヨークのオーケストラが競演し、レコーディングエンジニアのデビット・ベイカーと及川公生の録音競技作品、ニューヨーク・ジャズ批評家推薦ベストテン第4位。
◎澁谷猛/「エッセンシャル・エリントン」'99年度日本ジャズ賞●出版
「及川公生のサウンド・レシピCD-R+BOOK」ユニコム刊 他
2002年受賞者
■栗山 譲二(くりやま じょうじ)
デジタル音響機器創生期に、画期的なデジタルチャンネルデバイダー・SAORIの開発をはじめ、世界に先駆けて大型デジタル調整卓を開発するなど、困難な開発期を先頭に立って切り開き、音響卓のデジタル化の幕開けを導きました。調整卓の創造性と高機能、高音質化の功績は多大です。
●経歴
1955年生まれ
1980年 九州芸術工科大学・大学院・修士課程修了(情報伝達専攻)
1980年 TOA株式会社入社
2001年 ボーズ株式会社入社●実績概要
1、PA用デジタルシグナルプロセッサー「SAORI・DPシリーズ」、大型デジタルミキサー「ixシリーズ」等を企画し製品開発。
2、音響信号のデジタル信号処理に関して、「空間選択性マイクロフォン」「アクティブノイズコントロール」「アダプティブスピーカ」等の研究を行い、特許を取得。***************************************************************
■山本 能久(やまもと ひさよし)
演劇を観るのではなく演劇を感じさせてくれる音響家デザインで、数多くの舞台を創造し、ダイナミズムにとんだデザインは無音から一気に音の洪水の中に観客を連れて行き、音響デザインの有用性を再認識させるとともに、音により観客に深い感動を与えました。
また早くから、コンピュータを活用した音響効果システムの構築、サンプラーを応用した再生など技術テクニックの面でも先駆者として活躍され、観客心理を心得て緻密に計算された音響デザインは、演出空間創造の可能性を広げました。●経歴
1949年5月2日生まれ
1971年3月 青山学院大学 理工学部 電気電子工学科卒業
1971年〜1973年 プロのバンド活動
1973年4月 綜合舞台株式会社入社
1977年3月 同退社
1977年4月 株式会社サウンドクラフト入社
1977年9月 同退社
1977年10月からフリーで活躍。つかこうへい劇団、木野花/フラワーズカンパニー、劇団☆新感線、芸能山城組などの音響デザインを多く手掛ける。
1991年3月 株式会社エスイーシステムを設立。●代表作品
つかこうへい劇団作品
1979年 2月:いつも心に太陽を:西武劇場(現パルコ劇場)
1979年 4月:熱海殺人事件:紀ノ国屋ホール
1979年 8月:広島に原爆を落とす日:西武劇場(現パルコ劇場)
1979年 10月:初級革命講座飛龍伝:東芸劇場
1980年 9月〜11月:蒲田行進曲:紀ノ国屋ホール
1985年 6月:ソウル版熱海殺人事件:大韓民国・国立文芸劇場
1990年 11月:飛龍伝'90:セゾン劇場(現 ル・テアトル銀座)
1994年 7月:飛龍伝'94:セゾン劇場(現 ル・テアトル銀座)
2000年 2月:蒲田行進曲:青山劇場木野花/フラワーズカンパニー公演
1995年 4月:やっぱりあなたが一番いいわ:木野 花 演出:紀伊国屋ホール
1997年 2月:水物語・永作博美一人芝居:木野 花 演出:全労済 スペース・ゼロ
2001年 5月:夢かと思った:木野 花 演出:アイピット目白劇団☆新感線公演
1999年 1月〜2月:西遊記:いのうえひでのり演出:青山劇場
2000年 8月:阿修羅城の瞳:いのうえひでのり演出:大阪松竹座、新橋演舞場
2001年 8月:大江戸ロケット:いのうえひでのり演出:青山劇場
2002年 3月:天保12年のシェークスピア:いのうえひでのり演出:赤坂アクトシアターアール・ユー・ピーのプロデュース公演
1995年 3月:フォーティンブラス:岡村俊一/小池竹見演出:紀伊国屋ホール
1997年 6月:広島に原爆を落とす日:いのうえひでのり演出:紀伊国屋サザンシアター
1998年 3月:新幕末純情伝:岡村俊一演出:シアターコクーン
1999年 6月:月晶島綺譚:小池竹見演出:セゾン劇場(現 ル・テアトル銀座)
8月:犬を使う女:河毛俊作演出:シアターコクーン
2000年 1月:蒲田行進曲:つかこうへい演出:青山劇場
5月:七色いんこ:落合正幸演出:赤坂ACTシアター
10月:二万七千光年の旅:岡村俊一演出:パルコ劇場
2001年 10月:東亜悲恋:岡村俊一演出:青山劇場
2001年受賞者
■小野 隆浩(おの たかひろ)
オペラ、クラシック音楽を熟知したうえで、建築音響的手法と電気音響を効果的に使用した音響デザインは劇場空間に自然な音響を作りだし、その芸術的表現力にはクラシック音楽関係者から高く評価されています。日本におけるオペラの音響デザインを確立し、ヨーロッパのオペラ音響に劣らない緻密な技巧は、21世紀の日本の演劇音響分野をより高度なものへ導くものと期待できます。
●経歴
財団法人びわ湖ホール舞台技術課、1級音響技術者
1960年、秋田県生まれ
株式会社オープンロード、株式会社ストーリーレーンを経て、現在に至る。
主としてオペラやクラシックコンサートの音響デザイン、劇場音響コンサルタント等を手がける。
第3回出光音楽賞受賞。●音響デザインの代表作品
1985年 ウイーン国立歌劇場日本公演
1986年 英国ロイヤルオペラ日本公演
1987年 ベルリン・ドイツオペラ日本公演
1988年 メトロポリタン歌劇場日本公演、ミラノ・スカラ座日本公演、バイエルン国立歌劇場日本公演
1989年 東急文化村オープニング公演/魔笛
1993年 日本オペラ協会公演/ペトロ岐部/春琴抄、藤原歌劇団公演/ルチア、二期会公演 /ラインゴールド、NHKホール記念事業/サウンドオブオーケストラ
1995年 二期会公演/プッチーニ3部作、日本オペラ協会公演/山椒太夫、音楽劇/異邦人
1998年 びわ湖ホールオープニングガラ、滋賀県民オペラ/サンドリヨン
1999年 びわ湖ホールプロデュースオペラ/ドン・カルロ/群盗、青少年オペラシリーズ/小さな煙突掃除屋さん、カレッジオペラハウス(共同プラン)/金閣寺
2001年 青少年オペラシリーズ/ヘンデルとグレーテル==========================
■特別賞 辻 亨二(つじ りょうじ)
辻氏は、演劇の中の音を台本の生きた感性と捕らえています。役者は当然、当事者ですが、舞台に音の無い世界は虚と言わせるまで、演劇と音とを対等にした功績は大であります。また、演劇の音響効果を職業として確立させ、後進の指導・育成にも貢献して多くの音響家を輩出しています。
●経歴
1927年 東京に生まれる。
1945年 東京物理学校(現東京理科大学)応用化学科中退
1955年 劇団新派文芸部に入る。
1965年 株式会社ショウビズスタジオ設立
1975年〜1998年 社団法人日本演劇協会の常務理事、専務理事をつとめる。
第5回松尾芸能賞技術優秀賞受章、第27回長谷川伸賞受章、1級音響技術者
2006年 黄綬褒章受章●音響プランの代表作品
1960年 明治座「京舞」「花いのち」
1963年 歌舞伎座「修学院物語」
1966年 演舞場「明治の雪」、東横ホール「明治維新三部作」
1967年 新橋演舞場「ああ、同期の桜」
1968年 歌舞伎座「燈台鬼」
1969年 歌舞伎座「建礼門院」
1974年 歌舞伎座「春日局」
1975年 新橋演舞場「女優」
1982年 サンシャイン劇場「アマディウス」、演舞場「築山殿始末」
1987年 歌舞伎座「西郷隆盛」
1989年 歌舞伎座「江戸っ子繁盛期」、御園座「快挙!赤穂浪士」
1994年 大阪新歌舞伎座「鬼と人と」
1997年 国立劇場「楊貴妃」
2000年受賞者
■大口 孝(おおぐち たかし)
現在演出上、必要不可欠となっているワイヤレスマイクロホンも、つい最近まで特殊、高価そして入手困難という欠点がある高電圧水銀電池を使用してきました。このワイヤレスマイクが現在のように高性能となり発展、普及した陰には、今は忘れ去られようとしている多くの研究開発者がいます。注目すべき研究成果は、受信アンテナを複数設置し受信性能を飛躍的に向上させるダイバーシティ方式、ノイズに強くダイナミックレンジ拡大のためのコンパンダ電送方式等々の開発、そして汎用電池である単3電池1本で長時間の安定動作する方式が開発され、製品化されたことでした。現在、プロ音響現場で使用されているワイヤレスマイクロホンは、混信、雑音に悩まされることも少なく、音質も有線マイクロホンと遜色ないぐらい高性能で、さまざまな場面で活用されています。これらの製品開発は、創造活動に多大な恩恵もたらしました。特に注目すべきは、水銀電池から単3電池に置き換わったことで、全国どこでも容易に使用でき、運用数が桁違いに増大した現在、水銀汚染から地球環境を保護することでも貢献する結果をもたらしたことです。そこで日本音響家協会は、ワイヤレスマイクロホンの電池を単3電池1本に置き換えたことで、高価な水銀電池の足かせから解き放った功績を称えて、その研究開発者である大口孝氏に日本音響家協会賞贈賞を贈ります。なお、大口孝氏は、現在のワイヤレスマイクロホンに関する電波法改正にあたり、標準規格作成のリーダーとしての功績も大であります。
●経歴
1942年5月5日生まれ
1958年3月 早稲田大学専門学校電気科卒業
1961年3月 松下電器産業株式会社に入社
1961年4月 松下通信工業株式会社に配属
1963年〜1967年 ワイヤレスマイクの設計に携わる
1968年〜1973年 100dBダイナミックレンジワイヤレスマイクシステムを実現、ダイバーシティー受信方式受信機の開発
1974年〜1980年 1.5V駆動ワイヤレスマイク開発、200MHzのワイヤレスマイク市場拡大、UHF帯ダイバーシティ・ワイヤレスマイクで高い占有率を確保
1981年〜1989年 新ワイヤレスマイクの電波法標準規格をつくるために貢献、300MHzと800MHzの周波数帯(現A型・B型・C型)をワイヤレスマイク用に獲得
1991年3月〜1994年7月 米国に駐在、テレビ会議システムの販売支援
1999年 松下通信工業株式会社を退社し「Offce情報」を設立、特許の発明スペシャリストとして発明発掘をしている。