優良ホ一ル認定(2000年4月制定)


日本音響家協会では、2000年度から優良なホールを顕彰することにした。
全国には2,000以上もの劇場とホールがあるが、その中には使いものにならない設備の施設、応対の悪いスタッフのいるホールもある。私たちは、そのようなホールを非難するよりも、優良なスタッフのいる公共ホールを顕彰し、公表することで、やがては全国の公共ホールが一般市民から愛されるようになることを願って実施する制度である。

「音響家からみた使いやすい公共ホール」を、全国の会員からご推薦いただき、日本音響家協会のホームページ等で紹介する。
なお、民営の劇場とホールは対象とせず、公立のホールだけを対象とする。

優良ホールは、次のような点を基準に選定している。

@音響設備が十分に維持管理されていて、有効に機能している。保守•修理が十分に行われ、機材リストにある機器がいつも使用できる状態にある。

A運用するスタッフが十分な技術力を持っている。

B スタッフが高いモラルを持ち人格的に優れていて、ホールで上演される芸能に精通し、優良な上演ができるように外来スタッフに対して協力的である。

C 委託スタッフの協力で運用している場合は、ホール運用職員と委託スタッフの間に十分な意思の疎通があり、円滑に業務を行っている。

D外来のモラルの低いスタッフには丁寧に指導している。

 

《北海道》

北海道/浦河町総合文化会館
北海道/旭川市大雪クリスタルホール
北海道/だて歴史の杜カルチャーセンター
北海道/札幌市教育文化会館
北海道/あさひサンライズホール
北海道/札幌サンプラザ
北海道/札幌市コンサートホール KITARA
北海道/北広島市芸術文化ホール 花ホール
北海道/斜里町公民館・ゆめホール知床
北海道/札幌市生涯学習総合センター ちえりあ
北海道/帯広市民文化ホール
北海道/まなみーる岩見沢市民会館・文化センター

 

《東日本》

宮城県/中新田バッハホール
福島県/白河市文化センター
栃木県/那須野が原ハーモニーホール
栃木県/栃木県総合文化センター
埼玉県/彩の国さいたま芸術劇場
埼玉県/埼玉会館
千葉県/松戸市民劇場
千葉県/千葉県文化会館
千葉県/千葉県東総文化会館
東京都/府中の森芸術劇場
東京都/東京芸術劇場大ホール
東京都/世田谷パブリックシアター
東京都/中野サンプラザホール
東京都/紀尾井ホール
東京都/渋谷公会堂
東京都/かめありリリオホール
神奈川県/横浜アリーナ
静岡県/富士市文化会館ロゼシアター
静岡県/焼津文化会館
長野県/まつもと市民芸術館

 

《北 陸》

新潟県/新潟市民芸術文化会館・りゅーとぴあ
富山県/黒部国際文化センター
富山県/富山県民会館
富山県/入善コスモホール
富山県/新川文化ホール
富山県/富山市芸術文化ホール・オーバードホール
富山県/富山県教育文化会館
富山県/富山県高岡文化ホール
石川県/津幡町文化会館 シグナス
石川県/コスモアイル羽咋
石川県/金沢21世紀美術館 シアター21
福井県/YURI文化情報交流館・ハートピア春江
福井県/みくに文化未来館

 

《中 部》

愛知県/稲沢市民会館
愛知県/春日井市民会館
愛知県/長久手町文化の家
愛知県/愛知県芸術劇場
岐阜県/岐阜市民会館
岐阜県/大垣市スイトピアセンター
岐阜県/長良川国際会議場

 

《西日本》

滋賀県/滋賀県立藝術劇場 びわ湖ホール
京都府/国立京都国際会館
大阪府/なんばHatch
大阪府/サンケイホール ブリーゼ
大阪府/吹田市文化会館 メイシアター
大阪府/フェスティバルホール
大阪府/八尾市文化会館 プリズムホール
大阪府/貝塚市民文化会館 コスモスシアター
大阪府/阿倍野区民センター
大阪府/NHK大阪ホール
大阪府/いずみホール
奈良県/やまと郡山城ホール
兵庫県/たんば田園交響ホール
兵庫県/兵庫県立尼崎青少年創造劇場 ピッコロシアター
兵庫県/尼崎市総合文化センター あましんアルカイックホール
兵庫県/神戸国際会館こくさいホール
兵庫県/加古川ウェルネスパーク アラベスクホール 
兵庫県/兵庫県立芸術文化センター
山口県/山口情報芸術センター

 

《九 州》

福岡県/福岡市民会館
佐賀県/武雄市文化会館
大分県/九重文化センター
熊本県/熊本県立劇場
鹿児島県/霧島国際音楽ホール みやまコンセール
宮崎県/宮崎県立芸術劇場
宮崎県/都城市ウエルネス交流プラザ
福岡県/北九州芸術劇場

《沖 縄》

沖縄県/沖縄市民小劇場 あしびなー
 

   


日本音響家協会賞(2000年4月制定)

概要
 日本音響家協会賞は、音響芸術家と音響技術者を対象とし、音響分野における技巧・活動・芸術作品制作・機器開発などで、進歩と発展並びに音響家の繁栄に大きく寄与した者に贈られます。この賞は、原則として個人を対象とし、毎年贈られ、受賞者には賞牌と賞金を授与し、授賞式は毎年5月に開催される日本音響家協会定時社員総会で行っています。

日本音響家協会賞規定

第1条 一般社団法人日本音響家協会(以下、協会という)は、定款第4条の趣旨に則り贈 賞制度を設ける。

(名称)
第2条 贈賞の名称は日本音響家協会賞(以下、協会賞という)、英語名を「Sound En-gineers & Artists Society of Japan Award 」及び 「SEAS Award」とする。

(贈賞の目的)
第3条 協会賞は、技巧、活動、芸術作品制作、機器開発などで音響分野の進歩と発展並びに音響家の繁栄に大きく寄与した者に贈るものとする。

(受賞者の資格)
第4条 受賞者の資格は次の各号に掲げる者とし、前条の目的に適う業績があった個人であって社会的身分、思想信条、人種、性別を問わない。
  (1) 日本国籍を有する音響家であって在住地を問わない
  (2) 日本国内に在住する外国籍の音響家

(協会賞の種類)
第5条 協会賞の種類は、次の通りとする。
  (1) 日本音響家協会賞 (以下、本賞という)
  (2) 日本音響家協会賞特別賞 (以下、特別賞という)

2 前項の本賞は第3条の目的に適う業績があった者に贈り、特別賞は協会の発展のために特に功労があった者に贈る。

3 受賞者には、賞牌と別に定める副賞を贈呈する。

(選考委員会)
第6条 受賞者を選定する日本音響家協会賞選考委員会(以下、選考委員会という)は、会長が委嘱する3名以上5名以内の選考委員で構成し、委員長は選考委員の互選により選定する。

2 委員のうち1名は、協会外部の有識者とする。

(候補者の推薦)
第7条 贈賞の候補者については、関係団体や広く諸兄姉等から推薦(他薦に限る)を受け、 協会賞担当理事(以下、担当理事という)が集約して選考委員会に提出する。

(受賞者の決定)
第8条 受賞者の選考は毎年度1回とし、4月に開催する選考委員会が候補者の中から別に 定める選考基準に基づき選定するものとし、その決定に基づき理事会の決議により会長が決定する。ただし、該当者が不在のときは贈賞を留保する。

(受賞の通知)
第9条 受賞者が決定したときは、担当理事が受賞者本人及び推薦事務を取り扱った団体または個人に通知する。

(贈賞の時期)
第10条 贈賞の時期は、日本音響家協会の定時社員総会の席上において贈賞式を行い、受賞者は引き続き受賞記念講演を行うものとする。

2 受賞者が止むを得ない事情により贈賞式に出席できない場合の贈賞式及び受賞記念講演の方法については、別に定める。

(贈賞の制限)
第11条 本賞と特別賞の同時贈賞ならびに次に掲げる者については贈賞しないものとする。
 (1) 本賞又は特別賞を受賞後、5年を経過しない者
 (2) 受刑期間終了後、相当の期間を経過しない者
 (3) その他社会的な市民感情にそぐわない者

(委任)
第12条 この規則に定めるもののほか、必要な事項は理事会の決議により別に定める。

 *この規則は2012年3月19日に改定している。

 

■受賞者一覧

◎2000年
大口  孝(おおぐち たかし)
 ワイヤレスマイクロホンの電池を単3電池1本に置き換えたことで、高価な水銀電池の足かせから解き放った功績

 

◎2001年
小野 隆浩(おの たかひろ)
 建築音響的手法と電気音響を効果的に使用することで、日本におけるオペラの音響デザインを確立した功績
    
特別賞・辻 亨二(つじ りょうじ)
 演劇における「音」の役割の重要性を演技と同等なレベルまで高め、演劇の音響効果を職業として確立させた功績

 

◎2002年
栗山 譲二(くりやま じょうじ)
 世界に先駆けて大型デジタル調整卓を開発し、調整卓の創造性と高機能、高音質化をもたらした功績

 

山本 能久(やまもと よしひさ)
 コンピュータを活用した音響効果システムの構築、サンプラーを応用した再生など技術テクニックの面で、先駆者として活躍し、観客心理を心得て緻密に計算された音響デザインで、演出空間創造の可能性を広げた功績

 

◎2003年
及川 公生(おいかわ きみお)
 著名なミュージシャンのレコーディングの実績と、いわゆる一発録りによる生々しく、かつ感性豊かなジャズサウンドの組み立て技巧の確立と後進への伝承に貢献した功績

 

◎2004年
豊島 政実(とよしま まさみ)
 アビーロードスタジオに代表される海外、国内の著名なレーコーディング・スタジオ、ホールなどの音響設計を多数手がけ、国際的に、音響システムデザイナーとして音楽産業に貢献した功績

 

◎2005年
仲村 昭(なかむら あきら)
 ヤマハ製のスタジオ用小型モニタスピーカの名器・NS10M型を開発し、全世界で業界標準として普及させ、スピーカの設計製造分野においても「モノづくりニッポン」を世界に認めさせた功績

 

◎2006年
富山 尚(とみやま ひさし)
 琉球王家の伝統芸能・組踊を初めとする沖縄の伝統芸能の場で、ひたすら伝統の音を守るSRを目指して活躍され、自然で心地よい音に仕上げる音響デザインにより、琉球音楽の音響の第一人者として高く評価された功績

 

◎2007年
増 旭(ます あきら)
 サウンドシステムチューナの重要性を広め、後進の育成に励み、この道を究めた功績

 

◎2008年
青地 瑛久(あおち てるひさ)
 音響の根本原理に基づき、その天性とも言えるセンスの良い効果音創造で、絶大な評価をされた功績

 

◎2009年
栄誉賞・若林 駿介(わかばやし しゅんすけ)
 日本の放送および録音界の先駆者としてステレオ録音の基礎を築き、ひいては音響界全体の範となって後進の育成と音響家の地位確立に尽力された功績

 

◎2010年
犬塚 裕道(いぬづか ひろみち)
 演劇や舞踊に精通した多彩な仕事ぶりは邦楽界で定評があり、特に名古屋地区では絶大なる信頼を得、蓄えた豊富な知識とノウハウを惜しみなく次世代に伝授し、後進の育成と技能伝承にも尽力された功績

 

◎2012年
豊田 泰久(とよた やすひさ)
 多数の国内コンサートホール設計の成果は海外の音楽ホール設計においても高い評価を得て、音響・音楽の世界に幅広く貢献された功績

 

◎2013年
特別賞・本 輝夫(もと てるお)
高い見地から舞台技術者の北陸全体のネットワークを目指し、支部機関誌“小音響かわらばん”を創始され、そのことで北陸の文化施設の活動を活性化させ、スタッフの顔の見えるネットワークを構築した功績

 

◎2014年
浅原 勇治(あさはら ゆうじ)
 高砂高校ジャズバンド部のチャリティー公演を長年支援して多くを学ぶことで、ジャズの本質をわきまえ、ひたすら生音(出音)を大切にし、その自然で心地よい音に仕上げる音響デザインが評価された功績

 

◎2015年
佐々木 英世(ささき ひでよ)
 映画における音響効果の第一人者として、効果音、音楽、台詞、そして作品の演出意図とのバランスを第一とするスタンスで音響家の手本となり、効果音による「化粧」を施す匠の技は作品に一層の輝きを加え、多くの人々に感動を与えた功績

 

◎ 2016年
佐倉 住嘉(さくら すみよし)
 1979年に発表されたボーズ社の802スピーカによって、音響業界のポータブルSRに革命を起こし、自ら開発したベストセラー101型小型スピーカや、取り付けに不可欠な各種吊り金具などのオプション整備によって、業務音響環境を一変させた功績

 

◎2017年
内藤 博司(ないとう ひろし)
 演劇の音響効果一筋に歌舞伎から新派、ミュージカルに至るまで、さまざまなジャンルで演目に最も相応しい音響効果を作り上げてこられ、作品や俳優の機微を音で表現し、魅力を最大限に引き出す優れたプランナーとして活躍した功績